日本のすごい技術は最初からそうだったのか
日本の技術は江戸時代から最先端を行くものがたくさんありました。
その一例をご紹介しましょう。
【日本地図】
伊能忠敬は日本全国を歩いて、歩幅によって距離を計測し、精巧な日本地図を作成しました。その完成度は非常に高く、他国からも高く評価されました。
【先物取引】
大阪は商人の町として栄えていましたが、大阪の堂島では、米の価格を収穫前に決めて取引が行われていました。米の価格が上がりそうな状況を見越して事前に買い付けしておいたり、価格が下がりそうな場合は売りつけておくという、現在の先物取引の原型といえる取引が行われていました。
【火薬の製造】
火薬の原料となる硝酸カリウムを、糞尿を発酵させることにより作り出していました。
【就学率と識字率の高さ】
江戸時代の就学率は7~8割程度で、当時の世界では一番でした。それに伴い識字率も世界トップクラスでした。
【上下水道の整備】
江戸時代の日本橋を中心とした下町では、木で作った水道管が地中に埋められ、井戸を利用して水をくみ上げていました。水道管の中の水は高低差を利用して流れるようにしており、魚が住めるほどきれいでした。
下町に住む人口の6割程度の人々に行き渡り、収入や敷地の広さなどに応じて料金が徴収されていました。
日本のすごい技術が落ち込んだ時代もあった
日本では1970年代頃から技術革新が起き始め、目覚しい発展を成し遂げましたが、それ以前の1950年代頃は、「日本の商品は壊れやすい」と評価されがちでした。
外国で製作されたとある有名映画の中でも、1950年代に生きた設定の人物が「日本製品だから壊れるのも無理はない…」という内容の発言をしています。他国からの日本製品に対する認識がどのようであったのかが伺われます。
しかし、日本は1970年代~1980年代に目覚しい技術革新を成し遂げ、日本製品に対する評価は一変しました。世界中から日本製品の高品質さが認められるようになったのです。
日本のすごい技術力は、日本人特有の性格から来ていた
世界の他の国々に比べ、日本人は勤勉で真面目な国民であると思われる傾向があります。日本人は非常に責任感が強く、とにかくミスをしないように勤めている。仕事は正確に迅速に行うことを心掛けている。他国からはそのように見られており、実際そのように勤めている日本人が多いと思います。
そのように勤めている日本では、以下のような点で高い評価を受けています。
・ バスや電車が時刻表通りに運行されている。
・ 公共施設の設備が清潔に保たれている。
・ お店の店員が礼儀正しく誠実に対応してくれる。
・ 飲食店の衛生度やサービスが優れている。
・ 車などの整備が行き届いている。
これらは、国内で暮らしている日本人にとっては当たり前のことですが、海外からきた人々からは感心されることが多いです。
日本人が真面目で各自の仕事に責任を持って取り組む性格により、このような日本という国が成り立っているのでしょうね。
日本の技術の根底は、伝統工芸にあった
日本では、古くから地域に根付いたものづくりや美術などの技を受け継いだ伝統工芸があります。
伝統工芸は100年以上もの間、その発展地域での産業を活性化させ、国民の生活を豊かなものにしてきました。また、伝統工芸には非常に巧妙な技術や精巧な技法などが駆使され、日本の産業の発展の礎となってきました。
日本産業の発展において、日本のものづくり、巧みの技は欠かせない存在であります。
その分野は非常に多岐にわたります。次に、主だった日本の伝統工芸品をご紹介します。・ 木細工
・ 竹細工
・ 金細工
・ 紙細工
・ 陶磁器
・ 漆器
・ 織物
・ 染物
・ 扇や扇子
・ そろばん
・ 筆
・ 和傘
・ 和楽器(太鼓、琴、笛など)
その他に数え上げればきりがないほどの伝統工芸品があります。
100年以上もの間、地域に根ざして試行錯誤されながら発展を遂げてきた技術は、世界の中でも高い評価を受けるようになりました。これらの伝統工芸に魅力を感じて日本を訪れる外国人が大勢います。
日本にはすごい技術だけではなく、すごい発明もあった
日本人が発明して世界で評価されている商品がたくさんあります。
その一部をご紹介します。
【インスタントラーメン】
乾燥した状態の麺をお湯で調理して食べることのできるインスタントラーメンは、今や世界各国で見られますが、日本人が思いつき作ったものなのです。
【カップラーメン】
カップに入って、お湯を入れるだけで食べられる状態になるカップラーメンを最初に開発したのも日本人です。現在では、世界各国で製造、販売されています。
【温水洗浄便座】
ウオシュレットなどの温水洗浄便座を考案して試行錯誤して作り上げたのも日本人です。海外からの旅行の際に購入して、自国で使用する外国人も多いです。
【ブラウン管テレビ】
ブラウン管テレビは様々な技術が集積されて作られたもので、特定の発明者はいませんが、ブラウン管テレビの実験に世界で初めて成功したのは日本人です。
【電気炊飯器】
電気を使用してご飯を炊く電気炊飯器を初めて開発したのは日本の企業です。現在ではお米をよく食べる他の国々でも製造されていますが、単にお米をたく単機能のものが多いです。日本の炊飯器は、ご飯のやわらかさの炊きわけや、炊き込みご飯やおかゆを炊くモードがあったり、保温機能も充実しているなど高性能な炊飯器が多いため、海外から旅行で来て購入して帰る外国人も多いです。
この他にも、日本人の技術が生かされて世界で認められている製品がたくさんあります。